店舗偵察レポート

さて、出店するのか止めるのか。この数年間、様々な情報が飛び交いましたが、地元企業が手がける初のスーパーセンターウオロク新津店が3月15日グランドオープン。

エントランスはベイシアスーパーセンターのように「フードセンター」「ホームセンター」と分かれています。ウオロクに関しては長岡店以来の新規出店。ここ新津市には、地元・にいつフードや原信ＳＣ、コメリ、ムサシと競合も多く、今後の動向が気になります。

…というわけで行ってきました。地元スーパー初のスーパーセンターと言われる、スーパーセンターウオロク新津店。新潟市から国道49、403号新津バイパスを南下。渋滞もあるので時によっては違いますが、スムースに行けば20分程度で現地に着きます。

新潟市の南隣、新津市。新津市街北部に位置し、ベットタウン化の進む地域の一角に、でっかくオープンしました。郊外にはまだまだ広い水田が広がっており、これから先も宅地化が見込まれる地域であります。ウオロクの南側には、JR新津駅西口から広がった宅地と接しています。また国道460号を超えて北側は水田を挟んで、JRさつき野駅から広がった新興住宅地を見ることができます。この国道460号は、新発田方面へとつながっています。

新潟・新発田・白根・加茂方面から、それぞれアクセスも良い場所で、かなり広範囲からの集客が見込めそうな地域です。ウオロク新津店北方向、国道49号沿いにはアピタ新潟亀田店やアークプラザ新潟南、新潟市中心部も近く、またその周辺はプラントやジャスコも出店を予定している地域もあり、良い立地でありながら競合との広範囲での厳しい戦いを迫られる場所でもあるなと・・・。正直、大変な賭けをしたのねと個人的には思っております。


さて、とうとうオープンしてしまったウオロク初のスーパーセンター。 先にも書きましたが、計画中止と思いきや建設予定と、色々な情報が流れましたが、本日ここにオープンしました。新津市内で見ると、原信やチャレンジャー、長崎屋などがありますが、新潟市が近いこともあり、市民の目は新潟市方面に向いている地域でもあります。

「とうとう挑戦の一歩を踏み出したか…ウオロクよ」と店舗を目の前にし、30分以上も渋滞に巻き込まれた割には、結構空いてる駐車スペース。余裕を持った広さなのか、単に車が少ないだけかは不明ですが。外見はいたってシンプル。エントランスがベイシアのように「フードセンター」と「ホームセンター」に分かれております。

みなさまご存知の通り、ベイシア・プラントなどなど。スーパーセンターは、生活必需品以外にも、何もかも揃っているスタイル。ある意味、レポートに書ききれない部分が多いので、細かい配置説明は割愛させて頂きます。


レジは中央部分に25台、ホームセンター側に5台。その他、園芸部分や資材館部分など、屋外にも専用レジがございます。全体的なレイアウトで言えば、ベイシアとほぼ同じです。同じですと言うか、細かい部分は違いますが、生鮮部分と日用雑貨、ホームセンター部分のレイアウトがざっくりとですが同様に感じます。ベイシアよりは、ホームセンター色が強い感じを受けます。単にウオロクとコメリをくっつけただけ、と言う感じでしょうか。

屋外看板も質素でしたが、店内も質素。カラーでメリハリをつけていますが、天井部分は真っ白ボード。什器も上品に拘った雰囲気もなく、とても質素なものでした。同じ広さでもプラントほど品数が揃っているわけではなく、天井は広く見渡せる感じです。物件的には、あまりと言うか、ほとんどカネをかけてない物件だなと、勝手にそう思いました。

長岡店で苦労した事もあるのか、生鮮部分が思ったほど広くなく、ベイシアに限りなく近く売り場で絞っています。ウオロクの割には、鮮魚売り場も特化したものではなく、「魚の種類があんまりないね…」「大したこと無いね」とお客が口々に行っているのが聞こえました。

一部で外国産の高品質のアイテム、菓子売り場には駄菓子屋コーナーなどがあり、新聞記事からも読めるように、若い世代のファミリー層を狙ったのかなと。そう見えました。ただ、ベイシアと比較するとテナント部分が婦人服1店、クリーニング店1店、ATMとかなり見劣りします。現在レジ東側は広い部分で、園芸・書店等となっていますが、今後の変化も気になるところであります。ある意味、変化に対応することも考えているのかと。

勝手な総評ですが、初めてにしては「あらまあ頑張ったじゃない」と表彰するまでには至りませんが、なんとか売り場になっている点で正直、良かったねとそう思いました。ただ全体的にはかつてのウオロクにホームセンターをくっつけた感じだけが、印象に残りました。正直、コメリとウオロクのＳＣで良かったんじゃないの？って突っ込みはしませんが、現在の売り場を見る限りでは、ホームセンターで言えば市内の新築コメリの方が価格的にも魅力が感じられます。ただコメリは、生鮮売り場が別棟のにいつフードセンターまで、かなり距離がありますし、ホームセンターの無い原信SCと比較すれば1店で全部揃う魅力はあります。

ただ、新津市の新潟市方面への利便性を含め、もっと広範囲で見ると今のままではアピタやアークプラザ、もしくは今後出店が予想されるプラントと比較して、強い売りがない感じを受けました。今時点では「全部揃っているだけが売り」の様な感じがします。

まあ、何はともあれ今はオープンしたばかり。関係者も当事者も、たぶん今は手探りの状態で、売り場を作っている時だと思いますので、今後の変化を期待してもっと魅力のある売り場にしてくれるだろうと、そう思います。今時点では「全部揃っているだけが売り」の店ですが、今後はスーパーセンターとして器にあった売り場、サービスへと向上させていってくれるんだろうと。そう願っております。

それを含めて、新津市周辺の変化も見守りたいと思います。「やっぱコメリとウオロクのＳＣだけで良かった。」「単にウオロクがスーパーセンター作りたかっただけじゃないの？」とだけ言われない、末永く新津市民に愛される、良いお店・売り場を作って欲しいです。