店舗偵察レポート

JR燕三条駅周辺は、ディスカウントスーパーのチャレンジャーや県央サティなど大型店が多く、週末になると集客があるうえ、昨年には大型家電店や専門店などの出店が続いたことで、周辺地域の客動向も変化しているようです。最近のスーパー新規出店はありませんでしたが、燕三条駅のお隣、JR燕駅を中心とした市街地を取り囲むように立地している、リオン・ドール、マルイ、原信、ウオエイなど見てきました。

市街地北部に位置するリオン・ドール燕北店。ドラッグトップスとの組み合わせで、2004年にオープンしたショッピングセンター。昨年オープンした巻店と、ほぼ同じ外観と内装。下記の店舗より、比較的売り場が広いです。導線は時計回りで、総菜売り場は一般的な品揃えに加え、弁当などの種類が豊富でした。イートインコーナーあり。最近のリオン・ドールは、店内BGMがCGCソングだったりするので、某店？と似ている感じがします。

店舗南側と東側には住宅や事業所が立ち並んでいますが、店舗西側は水田が広がっています。将来的には国道289号線バイパスが、店舗前付近を通過する計画となっていて、開発が見込まれるかもしれませんが、時勢の状況もあり、少し先の話になりそうです。

上写真は吹雪で真白ですが、巻店や西川店と同様、店舗前付近は水田が広がっています。

リオン・ドールの裏手、徒歩1分程度でしょうか。マルイ燕中央店があります。もともとは、三条市に本部をおいて展開していた「まるよし」というスーパーでした。まるよしは2002年の経営破たん後、この燕中央店をマルイに譲渡し、他店の大半は清水フードグループのフクヤに譲渡しました。しかし、2008年にフクヤ全店が清算されるにともない、三条市内の2店舗をマルイに譲渡するなど、マルイと旧まるよしの数奇な歴史的つながりを垣間見れます。

過去のマルイの居抜き出店は、おおむね内外装とも大きくリニューアルを行っていますが、燕中央店は短期間での営業再開が優先されたためか、内装はある程度整えられたものの、外観は看板を掛け替えた程度となっています。店内は時計回りで、200坪程度ということもあり、品揃えも限られています。 リオン・ドールが出店するまでの約2年間は、市街地北部で唯一のスーパーでしたが、現在ではその存在も落ち着いたものになっています。

上写真はマルイとは道路を挟んで別棟のテナント部分。学習塾などが入居しているものの、ショッピングセンターとしての役割は終えているようです。

駐車場前方からは、リオン・ドールとドラッグトップスの店舗脇が目の前に見える距離。両店ともCGCグループのうえ、ポイントカードを導入しているなど共通点も多いです。売り場面積で大きく差が付けられるマルイですが、リオン・ドールの相乗効果もあるのでしょうか。

市街地南側に位置するウオエイ燕店。今回紹介した店舗の中では、歴史があるようです。かつてはウオエイの他店同様に、いろいろな意味で壊滅的な状況となっていましたが、2008年に店内を大幅にリニューアルしたこともあり、かなり改善された売り場となっています。500メートルほど西に原信が営業していて、一時代のピークは過ぎた存在ではありますが、店名の通り鮮魚に定評があるなど、固定客は少なくないような感じです。

導線は反時計まわり。青果手前にフラワーショップ。鮮魚とお寿司売り場は魚屋らしさがあります。リニューアルオープンの偵察時より、勢いが若干落ち着いた…雰囲気も。

ウオエイから500メートルほど西に立地する原信。国道289号線に接し、周辺には飲食店などが営業しています。同じ燕市内でも、燕三条駅周辺は広範囲での集客を狙った店舗がほとんどですが、市街地を挟んだ西側となる原信周辺は、どちらかというと地元集客率は高い気がします。店内は反時計回りで、ベーカリーから始まる一般的なな原信の導線です。

燕市内で3キロほど西には、スーパーセンターの先駆けとも言える、「スーパーストアー」と冠した原信吉田店が営業しています。燕店はそのサブ的な存在なのかもしれません。

店舗の周りにはドラッグストアや大阪屋、ブックセンターやコインランドリーなども。ただ原信の真隣に弁当屋の「ほっともっと」が営業しているので、よく同じ敷地内に出店したなと思いきや、よくよく土地の形状や看板を見ると単に敷地を接しているだけで、原信としては駐車場を共有しているドラッグストアとの連携が主なのかもしれません。

◎まとめ
各店の位置から見ると、市街地北側はリオン・ドール、市街地西南側は原信が核となり、ウオエイとマルイが補佐的な役割になっているのでしょうか。東側は中ノ口川を挟んで燕三条駅周辺の店舗、西側は国道116号線沿いのロードサイド店など、広域的に見るともう少し競合関係は違ってくるかもしれませんが、いずれも生活に身近な存在となっているようです。