スーパーの食品売り場について考える

生きていくには欠かせない食料。
食品スーパーは、地域住民の命を預かっている。

過言ではございません。

人の口に入る食べ物を扱っている。

スーパーに勤めていると、日々なんとなく品出しをしたり、お魚やお肉を切ったり。
パックしたり値付けしたり。コロッケを揚げたり、牛乳を補充したり。
そして、上司の顔色を見なければならない。

日々の作業で、熱意は徐々に薄くなります。

・商品を指示通り、売り場に並べるだけ。
・自分のアイデアを、売り場に反映できない。
・他業種では味わえない、充実感、満足感、達成感を得られない。

◆店側
「まともにやってたら、残業が増える」
「指示通りの売り場に戻せと言われる」
「目標対比が高すぎて達成感はない。あんな目対とれるわけがない」

「時間つぶしに店舗回ってきて、好き勝手なことを言うな」
「そんなに言うなら、自分で売り場を作ってみろ」
「残業させないで、そんな理想の売り場ができるか」

「他店をモデルにするのは結構だが、自社の問題も解決しないで、理想ばかり追うな」
「現場を知ってほしい。1日でもいいから、手伝いに来て。裏で煙草吸ってる場合か」

◆本部側
「100達成するためには、120の目標が必要」
「目標が高いことは承知しているが、それに向かってほしい」
「妥協をせずに良い売り場を作ってほしい」

ついつい感情的になり、肝心の作業が投げやりに。

人間である以上、感情は避けて通れませんが、「口に入る食べ物を扱っている」認識だけは、忘れないでおきたいです。


見切り品コーナーがゴミ捨て場に。

定時になると、売り場から賞味期限間近の商品を抜き出し、値引きシールを貼って、持ってきた台車に積み替えます。

しかし中には
・皮が真っ黒になっているバナナ。
・冷凍焼けしている切り身。
・黄ばみかかっている豚肉。

「ゴミ箱に捨てる前に、1円でもいいからお客に買わせよう」
「売れなきゃ中身ごとゴミ箱に捨てりゃいいさ」

お客の胃袋はゴミ箱ではありません。

売れ残る値引きと、売り残す値引きは違います。
明らかに劣化した商品は、さっさと捨ててください。

劣化商品=値引き商品ではありません。


冷凍味付け焼肉用 冷凍肉と生肉が混ざっている。

冷凍肉の下に、薄切りらしき生肉が。

消費期限切れの肉か、単なる破材?

謎です。


「タレ商品」と「粉付き商品」悪夢のコラボ。

・うなぎ長蒲焼ばら売りの隣に、冷凍コキールフライ・エビフライばら売り。
 フライの粉が、うなぎにまんべんなく降りかかる。

・照り焼きチキンばら売りの隣に、冷凍ロースとんかつばら売り。
 チキンは白いパン粉まみれ。

売り場が狭い店は致し方ありませんが、冷凍品は冷凍ケースで売りましょう。


レタスや大葉が印刷されているトレー。

視力がよくない方は、家でパックを開けてから「ああ…」ということも。

まあ、普通はわかりますね…。


「無農薬人参」の隣に「普通の人参」。

時間経過とともに、売り場が荒れて商品が散乱。

うっかり買ったお客が、家でレシートを見て、
「値段が違ってるじゃないのっ」

「無農薬コーナー」を設ければいいのに。


店舗の老朽化。

売り場が生臭い。
バックヤード出入口が水浸し。
スイングドアが手跡だらけ。

年をとると、いろいろ漏れてくるようです。


刺身が1/3に縮小。

大きなトレーに刺身盛り合わせ。
「え?このボリュームでこの安さ」

会計を済ませて、車の安定した場所に置く。

しかし、車の振動って、買った物に結構影響あります。
特にお刺身は崩れてしまうと大変。

家へ帰ると、ツマと切り身と大葉がミックスされて、勝手にシーフードサラダが完成。

しかも量は1/3に縮小。

トレーは見栄えも重要ですが、適度な大きさも重要。


キャベツメンチカツが芋コロッケに。

春のコロッケフェアー 各種1個均一セール。
芋コロッケ、キャベツメンチ、かにクリーミーコロッケ、牛肉コロッケ、野菜コロッケ等々。

一見、区別されたばら売りですが、家に帰って食べてみると、
「あれ?キャベツメンチ買ったはずのに、芋コロッケだった」

お客が品定めしているうちに、混ざったようです。

見分けるのは難しいので、何かサインを付けた方がいいかも。

箸のないお弁当。

山の湖のほとりでランチ。
袋からお弁当を取り出すと…

きゃー箸がないっ!!

木の枝を折るわけにもいかず、
結局、手で食べました。

「パンにすればよかった」

レジで聞かれるのが当たり前になっているので、

ついつい無意識の自分にも非はありますが、 「お箸は必要ですか」と、お訪ねいただけると嬉しいです。


※本稿は過去記事をリライトしたものです。