ひとりごと

希望的観測で経営統合

地方におけるスーパーマーケットの再編、経営統合が進む中、ニュースが飛び込むたびに、驚きの声を上げることも多くなってきました。人口減少の一途をたどる新潟県でも、金融業や製造業のみならず、流通業界でも経営統合は進むものとみられています。

リアルで関係者が集まると、県内企業の経営統合を心配する会話や予想も出てきます。個人的にも聞かれますので、余計なお世話覚悟で希望的観測を込めて書いてみます。

M&Aアドバイザーなどの専門家は、全文読み飛ばしていただければ幸いです…。

※カッコ内数字は店舗数(現時点)

イオン

清水フードセンター(16)/キューピット(14)
新潟市中心部の店舗も多く、お客の買い回りという点において、大枠では客層やニーズが類似している印象です。以前、当サイトの掲示板で「清水堀川ホールディングス(仮)」はどうだろう、と話題になったこともありますが、清水フードセンターがイオン傘下となったため、市街地に小型店を抱えるキューピットも傘下となることで、トップバリュ商品や電子マネーWAONを軸に、集客を見込めるのではと。コストコフェアも盛り上がるとか。

もっとも、イオン化を嫌う人にとっては、仮説であっても聞きたくないでしょうし、店舗の外壁に「AEON」ロゴが揚がるのを、積極的に見たいとは言えないところも。

アクシアルリテイリング

原信(57)/フレッセイ(51)/ナルス(14)/イチコ(7)
上越の地盤を固める意味で、イチコを加えています。しかしながら、原信化してナルスらしさが無くなったナルスを見ていると、原信化したイチコはどうだろうという気も。イチコを原信化するのであれば反対ですが、イチコの存在は維持尊重し、原信ナルスが部分的にもイチコ化すれば、さらに充実した売り場が作れるかと。

もっとも、県民性なのか原信自体は積極的に攻めて取り込む経営方針ではなく、確実に積み上げたタイミングで取り込む印象なので、まずは現状での経営効率化が優先されているのかと。まあ、アクシアルだらけの上越を、積極的に見たいとは言えないところも。

エル・ユー・エムホールディングス(仮)

リオン・ドール(48県内11)/ウオロク(40)/マルイ(26)
山の幸に強いリオン・ドールと、海の幸に強いウオロクを核として、両社の商圏を太くつなぐ存在となるマルイ。新鮮な日本海の幸を福島に届け、福島や北関東の山の幸を新潟に届ける。まさに会津と越後の融合かと。

3社ともCGCグループで、電子マネーCoGCa(コジカ)カードも共通。財布にCoGCa(コジカ)カードが3枚も入っている商圏の顧客にとっては、朗報という気も。

ただ、積極的にポイントセールを開催しているリオン・ドールとマルイに比べ、ポイント活用は限定的にとどめるウオロクとでは、販促において温度差を感じます。それと、複数ある至近距離の店舗統合は避けられない状況から、各社の力関係にも影響するとなると、いずれか2社での組み合わせが現実的という気も。

一方、リオン・ドールは2007年以降、他社との業務提携や全株取得をともなう子会社化、吸収合併を繰り返しており、結果としてリオン・ドールに組み込む流れなので、吸収合併を見込めない企業との持株会社設立や業務提携には、あまり魅力を感じないかもしれません。

オーシャンスポットホールディングス(仮)

チャレンジャー(10※生鮮店舗)/スポット(13)/ウオエイ(5)/魚さいとう(4)
チャレンジャーとピアレマートの二本軸ブランドで、低価格路線を継続。一方、良食生活館やウオエイのブランド統一を考える必要はあり、業務スーパー近隣では店舗統合は避けられませんが、ピアレマートでの業務スーパーのプライベートブランド(PB)品揃えは、顧客にとっては魅力的かと。

ただ、スポット側からすると、企業規模において決して対等な立場とは言えませんし、チャレンジャー側からしても、吸収合併以外、あまり魅力は感じられない気もします。

にいつフードセンター(9)

経営会社のカワマツは、介護事業のほか宅配事業と多岐にわたります。介護事業で伸びしろのある企業にも見えますので、あるとすれば、スーパーマーケット事業の整理や他社への店舗譲渡でしょうか。ただ、店舗経営もご年配者への福祉事業の一環と考えて、介護や宅配事業からのバックアップをもっての店舗維持体制を築いているとも見受けられます。

以上、結局のところ、上から目線で経営統合を全否定する文章となってしまいました。ぜひとも各社、独自路線で頑張っていただきたいと願っております。

j-rakuda

管理人teru 新潟のスーパーマーケット情報サイトやってます。 PC:http://www.j-rakuda.com/