出戻り社員の末路

ブラックはホワイトにはなれない

近年、各業界で人手不足が問題となっており、定年の延長をベースとして、シニア層の新規雇用や再雇用など、人員の囲い込みを図っている企業も多いです。従業員の労働環境を整え、有休休暇の取得率を上げる努力をしている企業も増えてきました。

こと流通業界に関しては、人手不足は今に始まったことではなく、悩むどころか「あえて人手不足ということにして、従業員を酷使しないと利益は出ないし、会社ももたない」と豪語する経営者もおりました。結局のところ、薄利多売の流通業界では、サービス残業なしでは、経営自体が成り立たない時期が長く続いてきたのは事実です。

今となっては、そんな企業はメディアやワイドショーから、ブラック企業などとつるし上げられ、面白おかしく拡散され、おもちゃにされる時代になりました。表面上では働き方改革と美談を語ってはいますが、経営者は「あえて人手不足」を演出し、踏み込んだところまでは改革したくない本音もぬぐえない印象です。

一方、業界から抜け出せない人々も

スーパーマーケットを含めた流通業界は、チェーン店企業が多数を占めるため、他業種と比べて受け皿は広く、流通業界の各社を渡り歩く人も。

企業は変わっても一つの職を貫くことで、スキルアップする目的であれば、温かい目でみられる職もありますが、流通業界の多くの環境では、ヘッドハンティング以外、冷ややかな目で見られる場合もあります。

同じ業界と言っても、自社以外すべてライバル会社。加えて離職者は「脱落者」とみなす風潮もあり、例えば地域トップ企業から、下位企業への就職ならまだしも、逆の場合はかなりのストレスを抱えながら勤務する人も。

それでも業界に居続けるのは、商品を売ることが好きなのか、ほかの業界へ踏み出すのが怖いのか、心も体も疲れ果てているのか、年齢なども含め、個々の置かれた立場によりますが、その弱い立場を利用して、強気に出る経営者も少なくないかと。

出戻り社員は使えるのか

さまよえる離職者を連れ戻す…とまでは言いませんが、冒頭で書いた「再雇用」。定年や親の介護、結婚や出産、倒産からのは復職は、好意的に受け入れられますが、自主都合退職からの復職は「また、何かやらかすのでは」と周りからレッテルを貼られます。本人のモチベーションに依存しますが、一長一短はあるのかと。

結局使えなかった「訳アリ出戻り社員」

若気の至りで出戻り
売り場づくりで店長と衝突。あげく大ゲンカ。
「こんな会社、辞めてやるよ」と啖呵を切って退職。
「俺がいなきゃ、部門は回らないだろ」くらいのノリでしたが、チェーン店なんて1人くらい抜けたところで、潰れるわけもなく。

しばらく、パチンコ屋に入り浸っていましたが、見かねた同僚が「年末で忙しいから応援に来いよ」との声掛けをきっかけに、アルバイトを経て社員に復帰。同僚が保証人、同僚の上司である店長が監視役保護役となる形で、人事部が納得。ある程度の信用を取り戻し、一定の地位となりましたが、風当たりは強かったようです。

異業種からの出戻り
辞めた理由は先の「若気の至りで出戻り」と同じですが、この人の場合、異業種であるセールス業に就職。数年勤めたものの、人事部に頭を下げて社員に復帰。辞める際に、周りに会社の悪口を言いふらしたことも影響したのか、別部門のサブ(平社員)として配属。店舗移動を経て、主任にまで地位を戻しましたが、いつの間にか退職。

アルバイトで出戻り
気弱な主任と、野郎気質な店長とバイヤー。本部と該当主任の店舗は近く、しかもモデル店。取引先や競合の視察も多く、店長とバイヤーからのプレッシャーに耐えかねてダウン。休養後、小型店へ移動したものの、バイヤーの野郎気質とは合わず退職。しばらく、生鮮工場に勤めていましたが、数年間は繁忙期になるとアルバイトとして応援に。後に生鮮工場を辞めて、別のスーパーに就職。

出戻りの再雇用リスク

本人がよほど強いメンタルの持ち主でなければ長続きしないことを考えると、一言に人手不足解消のための再雇用といっても、その範囲は限定的になるのも理解できます。

さまよえる離職者に、片っ端から声をかけている企業もあると聞きますが、「訳アリ出戻り社員」の再雇用はリスクが高い。

これはお伝えしたいかと。

j-rakuda

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