渦後に変わるもの・変わらないもの

写真はイメージです。

かつて、週末のスーパーマーケットと言えば、マネキンさんによる試食販売やばら売り惣菜均一セールのほか、ウインナーや栄養ドリンクの詰め放題、朝市のレジ行列も当たり前となっていました。迎え入れる従業員は準備をするだけでも大変ですが、一消費者にとっては買い物の楽しみでもあり、店内で繰り広げられるご家族御一行様の人間ドラマや、暴れまわるキッズたちに紛れてレジ行列に身をゆだねつつ、店内に響くレジの読み取り音を聞きながら、窓の外に広がる青い空と緑の水田を眺めていると「ああ、なんて平和なのだろう」とふやけた気持ちになっていました。

しかし、その「当たり前の景色」も、今春以降は感染症拡大防止対策で、すべてが消え去ってしまい、和やかな店内は、お客も従業員もマスク姿で緊張感に包まれた空間へと変貌しました。

そして時は過ぎ、季節は夏

幸い、我が新潟では今のところ爆発的な感染症拡大もなく、生活も徐々に過去の日常に近い状況となっている印象です。そもそも、今回の件については専門家の間でも「まだまだ予断は許さない。次の波は来る」と説く先生もいらっしゃれば「普通の風邪だろ。メディアも騒ぎすぎ」と説く先生も。

各専門家の文献や動画を見れば見るほど、ド素人の私にとっては頭が混乱するばかりで、本質を理解できないまま、とりあえず店側の掲示に従って、マスクをして、入店前にアルコール消毒をして、会計時には距離をとって並んでいます。ただ、一つ言えることは有効なワクチンが開発されない限り、大なり小なり一定の緊張感と対策は継続されるのかと察します。

惣菜やパンのばら売り・詰め放題は消えるのか?

最近、いただくメッセージの中に、「将来的にばら売りは消えてなくなるのでしょうか?」と言った心配をされる内容も多いですが、再開までに時間はかかるにしても、消えてなくなることはないと考えます。特に新潟県内の中核チェーン店舗のばら売りコーナーで、フードカバーを用いているケースが多くないこともあり、一時的に個包装やパック詰めで対応しています。

一方、フードカバーを使用している売り場では、一時的にはばら売り販売を中止したものの、トングの定期交換と消毒を前提に再開している店舗もあります。詰め放題についても、手法は若干変わるかもしれませんが、再開は充分あり得るのかと。

マネキン販売は消えるのですか?

一時的な代替え案として、モニタやタブレット端末を使った動画再生などで、メニュー提案といった内容で展開されていますが、一般的には実演販売の売上には及びません。一部ではアクリルガードを用いて再開している店舗もあると聞いています。ただ、自粛は長期間に及んだため、優秀な人材の流出が心配なところです。海千山千を超えたたくましいマネキンさん達ですから、きっとたくましく復活して笑顔を振りまいてくれることを望んでいます。

将来的にレジはどうなるのか?

一番心配なのは、お客との接点が多いチェッカーさんです。当面はアクリルガードやビニールシートでの防護と、こまめなアルコール消毒に尽きるでしょうが、短期的に見るとキャッシュレス化を前提に、アクリルガードなどの防護機能を追加できるセミセルフレジの普及なのでしょうか。

お客との接触においては、商品と買い物かご以外は抑えられるので、チェッカーさんの負担軽減につながるのかと。もっとも、現金管理や人手不足と言った課題を改善するべく、すでに中核チェーン店ではレジ更新を機にセミセルフレジに入れ替えるほか、中小店舗でも導入が進んでいるので、徐々に環境は整うようにも感じます。

お客の目には見えない部分も大きく変化している

以上、メッセージの質問に答える形で、個人的な見解を書いてみましたが、すでに大きな変化を遂げているのは、むしろ裏方の作業ではないでしょうか。一つとして挙げると、チェーン店であれば、本部や各店に出向いていた会議や業務連絡のほか、遠方のメーカーとバイヤーとの商談をリモート対応に置き換えているようです。今後、すべてリモートで…とまでは考えませんが、議題の内容によってはリモートへ振り分けるなど、全体比率を少し落とすだけでも店舗への負担軽減となるのでしょうか。

ほかにも、某大手チェーン店での店長業務の一部リモート化も話題になっていましたが、正直、さらなる激務につながる危険性もはらんでいるようにも見えるので、中途半端な導入はおすすめしないところかと。もっとも、根本的なところを改善しない限り、万年人手不足を解消する手段としては焼け石に水ですので、あくまで今回のような非常時においてのバックアップ機能として、日常に取り入れておくという方が現実的かもしれません。

メディアや経済専門家の中には、世の中の作業全部がリモート化できるような、また、しなければ生き残れないようなコラムも多く見受けられますが、世の中そんな都合のいい仕事ばかりではないでしょと、豚ひき肉のパックを買い物カートに入れながら思うわけであります。スーパーマーケットに求められるものは、商品だけではないのですから。

j-rakuda

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