ひとりごと

スーパーで働く中高年

店舗や地域によって大きく異なりますが、少なくても自分の行きつけの店舗での週末アルバイトと言えば、青果部のバックヤード作業や品出し、食品のカップラーメンや飲料水、畜産部のハムやウインナーの品出しなど。あと、平日は夕方シフトのチェッカーさんも、週末は丸1日のシフトにチェンジ。いずれも肌に張りのある?高校生たちの姿が多かったようですが、アルバイトは大学生や高校生という構図も、もはや過去のものに。

主役は中高年?

3Kとも呼ばれるスーパーマーケットですが、作業も大きく改善されたようで、関係者にお会いした際、ある程度の年齢でも作業がこなせるよう、台車のサイズや納品ロット、レイアウトや棚割りも工夫されたことで、求人の年齢幅もかなり広がったと仰っておりました。とはいえ、ディスクワークに比べると、もちろんタイトですが、異業種でも体を動かす作業に従事していた人であれば、大きな問題はないようで、スキマ時間を活用したい定年組もアルバイトで採用するようになったとか。

それにしても「万年人手不足の流通業」は、今に至っても変わっていない…のは変わっていないようですが、若干、違った動きが見えてきました。

・エントランス掲示板に長年貼ってあった、あの色あせた求人募集が消え去った、行きつけの店舗。
・部門や時間帯を示した求人案内が消え、「WワークでもOK」「空いている時間を有効活用」「短時間でもご相談ください」と、かなりアバウトなフレーズに変化した店舗。

そして店内には、新たに採用されたのであろう、中高年パートやアルバイトの初々しい姿が増えたような印象も。

渦後のはたらくおじさん

そう感じていたところ、
「ようやく仕事が決まったよ!パートだけど、社員登用制度もあるって言われた」
「開店準備のパートだよ。人前は恥ずかしくて出られないから」
「慣れない仕事だから、とりあえずアルバイトから始めているよ」

あまり細かいことは書けませんが、例の渦によって職を変え、スーパーマーケットで働きだす人の話を立て続けに聞きました。いずれも、もともと後継者のいない飲食業に従事していた自営業だったり、長期休業で解雇されたり。

一般的には、自営業からの再就職は「自営崩れ」と称され、人事担当者からは避けられる傾向にあります。不適切な発言かもしれませんが、今回に限っては、むしろ良い人材を一定数、囲い込めるチャンスともいえるのでしょうか。

もちろん、当事者からすれば、小さいなりとも自分の城で、好きな様に仕事ができれば良いに決まっていて、人の指図で働きたくなんてないのが本音でしょう。しかし、人間はご飯を食べなければ生きていけません。若い経営者であれば、何度でも再起のチャンスはありますが、年齢が高くなるとともにその機会は少なくなるのかと。

はたらくおじさんのトリセツ

理由はどうであれ、「スーパーマーケットは人生交差点」。
さまざまな経緯があったとしても、縁あって同じ店で働くことになったわけですから、雇う側と雇われる側も「とりあえず腰かけ」ではなく、良好な関係を保って、末永く従事していただけたら幸いと、切に願うわけです。(自分が言うのもなんですが…)

・人生の先輩であるおじさんを敬う(ように装う)。若い人に煽てられると、ホクホクと喜びます。
・二度や三度で覚えることを期待してはいけません。五度目で覚えられたら、その人は優秀かもしれません。
・無視をしているのではないのです。頭が一瞬フリーズしているか、耳が聞こえづらいだけなのです。
・一緒に作業をする際は、一定距離で寄り添ってください。たまに足がもたついて、よろけるからです。
・指示書は少し大きな文字が、太いペンで書いてください。人間は40歳(しじゅう)を過ぎると、多かれ少なかれ視力は低下します。
・口頭での指示はすぐに忘れます。メモを取らせてください。(それも忘れる?)

それら全部揃っている時点で、「なんだ。ただの使えねージジイじゃねーか」って舌打ちされますかね。

そして、使われるおじさんも、若い先輩社員を敬いましょう。
・タメ口は厳禁。一言も使ってはいけません。
・実技指導を受ける際、「やっぱり、すごいですねぇ」と、尊敬のまなざしで一言。(頻繁に演技しては逆効果)
・自分が人生の先輩であっても、職場ではあなたは後輩です。上から目線で偉そうに、過去の栄光や人生論を語ってはいけません。
・先輩が不機嫌でも理由を詮索してはいけません。ご自分の若い時を思い出してみてください。揺れる年頃なのです。
・シャイな先輩には、スルーされるかもしれません。ソーシャルディスタンスで、何気なく振舞いましょう。
・この小娘!などと思ってはいけません。あなたの娘さんも外では同じようなものです。

経験上、ドMの人は上手に振舞っていた印象なのかと。

辛いけど嬉しいことも少しはある

流通業に限らず、ある程度の年齢で異業種に就くことは、精神的にも体力的にも大変なことです。もちろん、若い先輩社員はそんなことは気に掛ける必要もなく、知ったことかで充分です。先に書いたトリセツなんて無視して、自分の好きな様に指示をして、間違ったら怒ればいいのです。
嫌なら辞めてもらえばいいだけです。

ただ、そんなおじさんたちですが、一つでもいいから「自分が感じる、この仕事で感じる嬉しさ」を伝えていただけたらと。

「全然、嬉しいことなんてねぇし」と一蹴されそうですが、何か必ず一つはあるはずです。

・お客さんに感謝された時。
・上手に商品を盛り付けられた時。
・売り上げ目標を達成した時。
・自分が出した企画書が通った時。
・かわいいアルバイトの子が入った時 etc

ほんの一言、伝えてあげただけでも、不安だらけで働くおじさんの緊張はほぐれ、一生懸命仕事を頑張るかもしれません。結果的に、少しでも売り上げに貢献し、売り場も良い方向に変わっていくかもしれません。

人にもよりますが、おじさんは結構簡単に使えるものです。

j-rakuda

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